こんにちは、リアクト鈴木です。
先週4種類の単位の定義が国際的に見直されたというニュースが話題になりましたね。
身近な単位であるkg(キログラム)もその1つ。
18世紀に1kgが水1リットルの質量、その後1889年に当時最先端の冶金技術で作った「キログラム原器」という人工物が基準となっていたそうですが、近年になってその原器が汚れを取り除く作業などで複製品より0.05ミリグラムほど軽くなっている可能性があるとのこと。(読売新聞より抜粋)
そこで新たに重さ、質量を電子の質量に関係する「プランク定数」で表すようにしたそうです。
その「プランク定数」ですが光子の持つエネルギーと振動数の比例定数のことで、量子力学の創始者の一人であるマックス・プランクさんにちなんで命名されたとか。
(マックスプランク氏。教科書で見たことありますね!若い頃は結構イケメンでした)
式にすると
h=6.62607004 × 10-34 m2 kg / s
と僕には全く意味不明で、更にこれも長い間正確な値がわからなかったものが「アボガドロ定数」から求める方法などで突き止められたと、更に定数出てきて余計に混乱を極めました笑
詳しいことはわかりませんが、1kgのシリコンの球体にレーザーを当ててその分子の数を計測(シリコンが最も安定しやすい素材だそうです)その質量から値を算出したとのこと。
kgの求め方はなんかもうすごいとこにいっちゃったなという感じですが(水1リットルの質量の方がわかりやすい笑)、科学のお陰で良い方に進んでいると解釈していいでしょう。
もし仮に今でも「1フィート=成人の足の大きさ」と基準がそれ大丈夫?なままだったらGPSで位置情報確認しても全く見当違いなとこにいるはずですからね笑
ただ、もちろんkgの基準が見直されたからと言っていきなり体重が変わると言ったことはありません。
という訳で、、今回は体幹トレーニングの代表格、フロントプランクについて見直してみたいと思います。
はい、プランク繋がりですw
フロントプランクの位置づけ。
体幹トレやコアエクササイズとして市民権を得ているプランクトレーニング。
ちなみにここでのプランクは「厚い板」という意味です。
正面で行えばフロントプランク、横ならサイドプランク、後ろでバックプランクと向きを変えて行うことでバリエーションも豊富です。1セット30〜60秒保持して、と管理も楽チン。
しかしこのプランクをやれば体幹が十分鍛えられるかと言えば決してそうではありません。
体幹の運動制御=モーターコントロールを考える上で大切なことは「適切なタイミングで適切な出力が発揮出来るか」ということです。
そこで体幹の運動制御=モーターコントロールを念頭に置き体幹トレーニングを整理したいと思います。
ソフトかハードか。
まずは強度に関して、ソフトなのかハードなのかです。
普段立って生活していて垂直方向にしか体幹に刺激が入らない我々に、プランクトレーニングは水平方向の刺激をズシンと与えます。
当然刺激は大、ハード側に分類されます。
静的か動的か。
動きに関して、止まってやるか動いてやるかです。
かっこ良く言うとスタティックかダイナミックか。
プランクはほぼ止まってやりますね。
つまりプランクトレーニングの分類は「止まった状態で力をハードに出す」という鍛え方になります。
最大出力を上げ静止時の安定化を高める、という点では有益なトレーニングと言えますが、その反対にある「動いた状態で素速く力が発揮できる」ということが実用的な体幹機能としては求められます!
例えばサッカーやバスケットボールでのコンタクトプレー。
一瞬のぶつかり合いの中でバランスを崩さず体勢を保つことができる、瞬間的な体幹の出力発揮ができるかどうかがフィジカルの強さとも言えます。
「適切なタイミングで適切な出力が発揮出来るか」
大事なことなので2度書きましたがw、プランクトレーニングだけでは適切なタイミングで瞬間的な出力発揮ということには足りないということです。
整理すると4つ。
ソフトとハード、静的と動的、これを整理すると
①ソフトで静的
②ソフトで動的
③ハードで静的
④ハードで動的
この4つのパターンに合わせた体幹トレーニングをバランスよく行う必要があります。
具体的に
①ソフトで静的
ブレーシングやドローイング、立位での片足立ちなど体幹の動きは少なくまた出力発揮というより動きや筋感覚を確認する意味合いが大きいエクササイズ。
②ソフトで動的
ヒップアップやバード&ドッグなど、動きを伴いながら適度な収縮が出るエクササイズ。ピラティスのマットエクササイズなんかは大体当てはまりそうです。
③ハードで静的
プランクトレーニングや立位でその場での押し合いなど、体幹の動きは少なく持久的な出力を要するエクササイズ。
④ハードで動的
ベアウォークやマウンテンクライマー、ポジションの競り合いなど、体幹の動きも伴いつつ瞬間的で強度の出力を要するエクササイズ。
(マウンテンクライマー、交互に足を変える動きは確かに山登りっぽい!)
瞬間的な力発揮が出来ても体幹のパワーの総量が小さければ、適切な出力発揮が出来るとは言えません。また、ゆっくりとした動きの中で細かなところまで使えているか(適切な筋肉の収縮が入っている、分節的な動きが出来ているなど)ということも重要な要素です。
こういったところを整理して普段の体幹トレーニングを見直して頂ければ、そこから何か気づきが得られるかも。どのトレーニングにも共通して言えることですが、そのトレーニングが最終的にどこに向かっているのか、どの場面で必要なのか、意識してトレーニングを選択することが大切です。
体幹トレーニングを安全にレベルアップしていくための判断にも使えますので、是非覚えておいてくださいね(^^)
投稿者プロフィール
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理学療法士/ピラティスインストラクター/シューフィッター
総合病院〜整形外科クリニックで理学療法士として10年間勤務後、独立。
2017年10月より福岡市東区にパーソナルコンディショニング/トレーニング/ピラティスのジムをオープン。
身体の動きの質の改善をコンセプトに体の痛み、不調からボディメイクまでお客様のニーズにあったコンディショニングを提供している。
家では3姉妹の父親として奮闘中。
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