今回はランニングシューズについてのお話です。
去年話題になったドラマ『陸王』では足裏の接地をダイレクトに感じられる「薄底」のシューズがクローズアップされていましたが、昨今巷では「厚底」にジワジワ人気が!
厚底シューズの火付け役はhokaだと思いますが、大迫選手や箱根駅伝で東洋大学がチームで履いていたことでNIKE が今最もアツい!(と個人的に感じています)
(福岡国際マラソンでの大迫選手とキプロティク選手。足元は共にNIKEのZoom Vaporfly 4%)
選手が履いている上位モデルのZoom Vaporfly 4%は手に入りませんでしたが(超人気でオンラインだと数秒で売り切れます)、Zoom flyを運よくゲット!
普通の市民ランナーレベルの僕ですが、1ヶ月ほど試走してみましたので簡単にレビューをお伝えしたいと思います。
厚底=クッション性能?
厚底というと踵で接地した時の衝撃を和らげてくれる、というイメージを持ちがちですが、このシューズが厚底である理由の本質は坂道を下るのと同じ傾斜を作っていることかなと思います。
踵からつま先にかけての落ち幅(ドロップ高)があることに加えて、後足部から中足部にかけての内側の縦アーチ(土踏まず部分)がグッと上がっており前方への重心移動がとてもスムーズに行えます。中足部の接地がワープしたかのよう。
(シュータンも特徴的。前脛骨筋の付着部方向に切り込みがあり背屈が深くできるような作り)
さらにシャンクと呼ばれるシューズの中に入っている棒のような形の芯材の反発力がすごい。
前足部に体重がかかるとポンっと勝手に膝を前に運んでくれます。グイグイ感がハンパないです笑
どんな走りにマッチしているのか?
踵から着くのがいいのかつま先から着くのがいいのか色々と議論はありますが、ブレーキングのアクションである踵接地が走行時に入らない方が、動作の効率性、スムーズ性からはやはり理想的です。
ただ、T V番組でNIKEの製作者の方が「このシューズはどの走り方にもマッチする」とお話していました。
これはつまりどのフェーズで接地したとしても(後ろ、中、前のどこでも)前方への重心移動をスムーズに行い、つま先が地面を蹴り出すのをパワフルに押し出す性能がこのシューズにはある、ということではないかと。
実際僕も初めてこのシューズで走った時、いつもと同じ努力感で平均で30秒くらい速く走れました。12km走りトータル6分速く、そして走り終わった後の下肢の疲労感も少なく感じました。
Zoom fly に死角なし?!
と、ここまで書くと「Zoom fly めちゃくちゃいいやん!」と皆さんなると思います笑
しかし僕なりに落とし穴も2つほどありました。
1つ目は「疲労感を感じにくいだけでしっかり下肢は疲れている」ということ。
坂道を下るような傾斜があるということは実際坂道を下る走り方になっている可能性があります。その走り方自体決して悪くないのですが、坂道を下る方が下肢の筋力は疲労しやすいです。
十分耐えられる体つくりをしていかないと体がシューズに弄ばれることに。
2つ目は「普段痛くならないところが痛くなった」です笑
このシューズで走り始めて3週間もすぎた頃、走り終わりから急激に左のアキレス腱が痛くなりました。アキレス腱が痛くなるなんて初めてでビックリ!
僕自身の走り方の特徴としては左の接地時間が長く、つま先が離れる前にやや無駄にローディングしてしまう傾向があります。
Zoom flyは前足部への移動と蹴り出しが素早く行えるようトースプリング(つま先の上がりです)も高めに設計されていて、この関係で左のアキレス腱に負担がかかったかなと解釈していますが、、
まだまだ走るフォームも定まっていない僕ですので、こんな問題も出てきましたw
ご参考までに。
ちなみに今はシューズを薄いものや中程のもの、日々色々履き替えて走り方や脚作りに励んでいます。
ともあれ、また色々と考えさせてくれる楽しいシューズですね。
Vaporfly もいつか手に入ったらまたレビューしたいと思います!
最後にこちらをご紹介。
NIKEの創業者フィル・ナイト氏の自伝的書籍です。
NIKEがどのように生まれどのようにオンリーワンとして発展して行ったのか。
NIKEブランドの精神は創業から全くブレておらず「いい靴を作りたい、届けたい」というのが随所に垣間見れます。
元々はオニツカタイガーのアメリカでの小売販売からスタートしたNIKE。
日本との関わり合いも深く、禅の精神などはむしろ本書から学ぶところが多いです。
失敗を恐れず実行していくことの大切さを教えてくれる一冊です。
投稿者プロフィール
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理学療法士/ピラティスインストラクター/シューフィッター
総合病院〜整形外科クリニックで理学療法士として10年間勤務後、独立。
2017年10月より福岡市東区にパーソナルコンディショニング/トレーニング/ピラティスのジムをオープン。
身体の動きの質の改善をコンセプトに体の痛み、不調からボディメイクまでお客様のニーズにあったコンディショニングを提供している。
家では3姉妹の父親として奮闘中。
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