現場へのビジョントレーニングの導入セミナー。

こんにちは、リアクトです。

もう先月の話になりますが、筥松にあるお子様からトップアスリートまで楽しめる超絶トレーニング施設、Torqueで行われたセミナーに参加してきました。

講師は大阪でTRIGGER POINTを運営されている後藤 玄さん。

視覚への問題を抱えるクライアントへどのようなことをベースに評価〜介入しているか、トレーナーの視点からご講義頂きました。

今回は自身の復習を兼ねてその内容に触れていきたいと思います。

視覚が占める脳への影響。

人間の体には様々な感覚センサーがあります。

「五感をフルに活用して」といった言い回しもありますが、脳への情報量の割合は視覚がなんと87%も占めています!

他の感覚を押しのけまくりです。

「第一印象は見た目で決まる」

というアメリカの心理学者メラビアンが提唱している法則(通称、メラビアンの法則)もこの辺の脳の仕組みにありそうですね。

それくらい感覚センサーとして眼の働きは重要ということで、これが正常に作用しないとそれを修正(というより、誤情報を都合の良いように変換・統合といった方があってるかと)するのに色々なところに不具合が起きます。

視覚(VISION)と視力(SIGHT)の違い。

視覚と視力、全然違います。

まず視力から。

これは視力検査などでもイメージしやすいですが、どれだけ鮮明に見えるか、という能力です。

次に視覚です。

これは『見る』+『脳の処理過程』です。

具体的には見たものを判断、理解、行動に移す全ての処理になります。

ですので、とても多岐に渡る複雑な能力です。

認知できる視野の情報量が増えることで脳の処理能力があがります。

ですので別の話になりますが、能力開発などの学習能力の向上トレーニングなどでも眼の動きのトレーニングも取り入れたりするそうです。

両眼で見えている?

当たり前のようですが両眼でものを見ておらず、無意識のうちに片眼でみているケースが少なからずあります。

簡単なチェック方法として、片手を自分の目の前に伸ばし体の中央に人差し指を立てじっと見つめます。

その状態で片眼をずつ閉じてみて、人差し指が大きくズレて見える場合、片眼でものを見ている可能性があります。

片眼でモノを見る問題。

知らず知らず片眼で見るのが習慣化していると体に様々な問題が起こってきます。

まずは対象となるモノを立体的に把握出来ません。

両眼で見ることは例えると2つの地点からカメラでモノを捉えている状態です。

その2つの映像を脳の中で組み立てることで立体的に捉えることができます。

これが1つの映像だとうまく立体的に組み立てられないため、奥行きや距離感がうまく掴めません。

また片眼で見ることで体の片側の緊張が強くなり、結果全身の緊張が上がってしまいます。

いつも頭が痛い、肩が凝る、腰が痛いなどの症状がある方はもしかしたら片眼でモノを見ているかもしれません。

そして片眼でモノを見ていると、使っていない方の眼の機能は段々と衰えていきます。

弱視と言われる状態でより視力が低下、視覚能力も低下していってしまいます。

斜視と斜位。

眼が両眼でしっかりモノを認識できているか、それは眼が対象物に向かって正面を向いているということが大前提です。

見た目で片方の眼が左右(上下、或いは両方)にズレている状態を斜視と言います。

これは眼の専門家による治療が必要です。

見た目ではわからないけど、対象のモノを見ていた状態から眼をパッと隠した際に、眼がズレる状態を斜位と言います。

これは眼についている筋肉の緊張から引き起こされ、大なり小なり多くの人にある現象だそうです。(生理的斜位)

ただこの生理的斜位の範囲を超えて眼の位置が大きくズレる場合は、普段の眼の筋肉の緊張が強い(或いは弱い)ため起こります。

使っていない時に緊張が強く眼球が真ん中にないということは、普段モノを見ている時は神経の緊張を高めて眼球を中央に寄せて調整しているということで、知らず知らずエネルギー消費している、つまり緊張を高めていると言えます。

斜位かどうかもカバーアンカバーテストというのを使って簡単にチェックできますので木になる方は検索してみて下さい。

まとめ。

と、ざっくり振り返ってみましたが、それだけでもこれだけの情報量!

視覚に関して僕自身専門家ではありませんが、痛みを抱えている人、運動がうまく出来ない人、力がうまく発揮できない人など、何かちょっと普段と違って怪しいな〜と思った時に然るべき専門家へ紹介できるよう今後も理解を深めていきたいと思います。

投稿者プロフィール

鈴木 豊人
鈴木 豊人REACT リアクト 代表
理学療法士/ピラティスインストラクター/シューフィッター
総合病院〜整形外科クリニックで理学療法士として10年間勤務後、独立。
2017年10月より福岡市東区にパーソナルコンディショニング/トレーニング/ピラティスのジムをオープン。
身体の動きの質の改善をコンセプトに体の痛み、不調からボディメイクまでお客様のニーズにあったコンディショニングを提供している。
家では3姉妹の父親として奮闘中。

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