こんにちは、リアクトです。
インスタグラムで少し紹介していましたが、今月の初旬にBest Performance Labolatory 主催によるボディメイクのためのベーシックストレングストレーニングというセミナーに参加してきました。
今回はその内容を振り返りつつ、トレーニングの目的によって筋トレの方法が異なるということについて書いていこうと思います。
ストレングストレーニング。
自重以上の重りを使った筋トレのことを負荷をかける、強度をつけるという意味でストレングストレーニングと言います。
ボディメイクを目的とした場合は、ある程度の重量を扱うことで効率よく筋肉へ負荷をかけ筋破壊を起こし超回復を狙います。
パフォーマンスアップを目的とした場合は、その重量を扱うことでの筋肥大によるパワーアップを狙わないこともないですが、それよりも重量を扱うことで神経系の働きを活性化することを狙ったり、動作の結果として使われる筋同士のコーディネーションを高めることを狙いパフォーマンスアップへと繋げていきます。
目的の違いによって同じトレーニング種目でも全く違った動作になります。
デッドリフトを例に。
BIG3の1つデッドリフトを例にします。
ボディメイクではお尻を鍛えたい、大きくしたいというのが目的になります。
デッドリフトを行うとき常に臀部に負荷がかかっているのがポイントになるため、ゆっくり持ち上げゆっくり下ろす、下ろすときも下ろし過ぎず常にお尻にテンションが加わっているようにキープします。
筋破壊を起こす為に1セットで行う回数も多めの方がいいでしょう。
パフォーマンスアップではジャンプ力を上げたいというのが目的になります。(デッドリフトを選ぶ一例です)
デッドリフトを行うときに地面からある程度の重量を素早く上まで持ち上げられるかがポイントになるため、上げる時は可能な限り速く行います。
そしてジャンプは全身の動作ですから、身体の後面の筋肉群の繋がり”ポスチャルチェーン”のコーディネーションを高めることも重要です。
臀部だけでなく肩甲骨周囲や背中、体幹部の筋肉が連鎖して使えているかも意識する必要があるかもしれません。(意識しなくても自然に出来ている人もいます)
毎回最大限のパワー発揮をしてもらいたいので1セットで行う回数は少なめになります。
ボディメイクで大切なこと。
少し整理します。
ボディメイクを目的とした場合、文字通り身体を作り上げていくことが大切です。
筋肉1つ1つのパーツが育っていくこと、肥大していくことが重要になります。
筋肉1つ1つパーツ毎に使うつまり鍛えたい筋肉だけに意識を向けてそこだけを動かすという技術が必要です。
また、肥大させるために筋肉にテンションをかけ続ける、筋肉に休む暇を与えないということも適度な筋破壊を起こすために重要なテクニックです。
この2つの動かし方(技術)ですが、パフォーマンスアップの観点から見るとめちゃくちゃ非効率的な動作スキルです!
でもこの非効率な動きがボディメイクでは大切になってくるわけですね。
パフォーマンスアップで大切なこと。
パフォーマンスアップを目的とした場合、ボディメイクとは対極で筋肉1つ1つなんなら筋肉それ自体には意識は向けず、動作の結果に意識を置いていくことが重要です。
動作の結果とは、ストレングストレーニングでいうところの素早く持ち上げることが出来るとかより強く引くことが出来るなどといったことになります。
少し話が逸れますが、1つの動作の結果に行き着くまで人間は実は結構色々な動きの組み合わせを持っています。
組み合わせ方に付随し関連して動く筋肉も異なります。
例えばしゃがんで持ち上げるスクワットのような比較的単純な動作でも、股関節が優位に動く場合と膝関節が優位に動く場合で異なりますし、何かを担いだ場合は更にしゃがんだ際の体幹の安定性や体幹の前傾する角度によっては先ほどの股関節優位の動きでも前面の大腿四頭筋の発火が速かったり後面のハムストリングスの発火が早かったりと異なってくるわけです。
さらに複雑な動きになると関わってくる関節の多さも増えるのでより動きの自由度が上がり、同じ動作の結果であっても鍛えられてる筋が違う、という可能性が高くなります。
トレーニングを繰り返すことで無数にある組み合わせの中でこのルートが最適だよねという道を見つけそこを踏み固めていく、山登りで獣道を見つけそこを何百回と通り続け林道へと拡げていくような作業に近いのかもしれません。
目的をはっきりさせた上で使い分ける。
筋トレ・ストレングストレーニングを行う目的と方法、何となくご理解頂けたでしょうか。
気をつけたいのがアスリートの人たち。
どのスポーツでもボディメイクの方法でストレングストレーニングを行った場合、スポーツパフォーマンスはむしろ低下する場合が少なくありません。
野球のピッチングを例にすると、
→球速を上げる為に肩を強くしたい
→肩周り(三角筋)のトレーニングをする
→三角筋だけ単独で動かす動作を学習
→全体の投球動作が損なわれ上肢先行の投球動作へ
→球速の低下
というロジックです。
というわけで、基本的には目的別にしっかりと使い分けることをおすすめします!
しかし、傷害予防の観点や体の中心部に近い関節の動きに付随する筋肉をそもそも使えていないことでパフォーマンスが十分に発揮出来ていないケースなどでは、ボディメイクの方法から入るのもありだと考えています。
長くなりましたので、この話はまた次回!
投稿者プロフィール
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理学療法士/ピラティスインストラクター/シューフィッター
総合病院〜整形外科クリニックで理学療法士として10年間勤務後、独立。
2017年10月より福岡市東区にパーソナルコンディショニング/トレーニング/ピラティスのジムをオープン。
身体の動きの質の改善をコンセプトに体の痛み、不調からボディメイクまでお客様のニーズにあったコンディショニングを提供している。
家では3姉妹の父親として奮闘中。
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